藤田記念庭園(弘前市上白銀町)にある匠館2階ギャラリースペースで現在、企画展「津軽びいどろ 桜の世界」が開催されている。
北洋硝子(青森市)が製造・販売する「津軽びいどろ」は、青森県伝統工芸品の指定を受け、職人による一点物のハンドメード商品。空中で形をつくる「宙吹き」による製造が特徴で、色ガラスによって絵付けされた柄は同じものが一つとしてない。
製品として誕生した当初は花瓶や大鉢といった大型のインテリア向けのガラス細工が多かったが、近年は食器や小物を手掛ける。「ねぶたまつり」「弘前さくら」「津軽雪景」「十和田紅葉」といった青森の四季をテーマにしたシリーズを展開し、同展では今年の新シリーズ「さくらさくら」を中心に「桜」をテーマにした約200点を展示販売する。
直営ショップの出張販売は弘前では初。会場内では限定の豆皿を販売するほか、同社で50年以上ガラス職人を務めた大川薫さんの製作した、現存する貴重な作品なども並べる。県内ホテルなどで設置している浮き球やガラスプレートなども展示する
同社社長の壁屋知則さんは「新型コロナウイルスのため、今年は花見ができなかった人も多いのでは。当シリーズはそんな人のために用意した。弘前ではまだ手に取って見る場が少ない当社の商品をぜひこの機会に知ってもらう場になれば」と笑顔を見せる。
開催時間は10時~16時。入場無料。5月16日まで。