弘前公園で現在、散り始めたソメイヨシノの花吹雪や花筏(はないかだ)が見頃を迎えている。
東京ドーム10個分強に相当する約49万2000平方メートルの園内に2600本の桜が咲く同園。リンゴの剪定(せんてい)技術の応用や樹木医による管理によって、1つの花芽から咲く花の数が4個から5個と多いことが特徴となる。
史跡として天守や城門、堀などが残る園内に咲く桜はさまざまなスポットがある。花筏といった散った後も楽しめるほか、園内に咲く52種の桜の中には遅咲きの品種もあり、ソメイヨシノ以外の桜を目当てにする花見客もいる。
今年は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、入園時の連絡先の記入や検温、消毒、左側通行や「三脚を使った撮影の遠慮」などのお願いがあり、フォトスポットではカメラやスマートフォンを柵に固定するなど工夫して撮影する人の姿があった。
弘前市内に住む20代女性は「昨年は弘前公園が閉鎖され、周辺に行くことすらできなかったが、今年は園内の桜や花筏まで見ることができ、春が来たというムードを感じられてよかった」と話す。
今年は観測史上2位タイの早咲きで、弘前さくらまつりは準さくらまつり体制として4月17日から開催。弘前さくらまつりは4月23日から開幕となったが、式典などは行わず、園内のイベントも中止となっている。
弘前さくらまつりは5月5日まで。