青森県藤崎の国道7号線沿いに3月1日、製麺所を併設したラーメン店「藤翔(ふじしょう)製麺」(南津軽郡藤崎町)がオープンする。
「藤翔製麺」は、津軽エリアで「麺屋幡」や「中華飯店 幡龍」を展開する幡龍(北津軽郡鶴田町)が立ち上げた新しいラーメンブランド。看板メニューの「親鶏中華」は、トキワ養鶏(藤崎町常盤)の鶏肉でだしを取り、隠し味にふじリンゴを使う。併設する製麺所で作った麺はその日のうちに消費する。
三上晃生社長は「社会福祉法人 共生会」(鶴田町)の施設長も務め、グループ店で提供する麺や冷凍ギョーザなどは就労支援サービス利用者が製造を担当する。「業務量が増え、製麺だけでも新しい工場が必要となっていた」と三上さん。
製麺所移転は2年以上前から考えていたという。三上さんは「場所選びは難航した。ラーメン店との併設を考え、ラーメン店だった同テナントに決めたが、同地は市街化調整区域だったため、社会福祉施設を新規に作れないエリアだった」と振り返る。「一度は諦めたが、藤崎町にとっては初の障がい者施設となることから、町がバックアップしてくれた」とも。
当初は昨年秋に予定していたというオープン計画は新型コロナウイルスの影響で延期となったが、申請が降りてからは約1カ月の準備期間を経て出店にこぎ着けた。店名は藤崎から羽ばたくことをイメージして「藤翔」と名付け、ロゴには藤崎が白鳥の飛来場所になっていることから白鳥をデザインした。
店舗面積は20坪、客席数は11席。立ち食いテーブルを8席用意。椅子は、板柳町の家具販売会社「キープレイス」に依頼し、リンゴの運搬で使う木箱をアレンジした。上部のふたを外せば上着などをしまえる箱になっている。
メニューは、中華そば(600円)と親鶏中華(700円)のみ。トッピングは、トキワ味玉、メンマ増し、ネギ増し(以上、100円)、チャーシュー(200円)、親鶏肉(100円)。大盛りは100円増し。すべてセルフサービスで、入り口で食券を購入し、配膳を受けてから着席する。
三上さんは「食材はなるべく地元産を選び、打ち立て、切り立て、ゆでたての3拍子そろった麺で提供する。津軽エリアには朝ラー文化がまだないので、新しい需要を掘り起こしたい」と意欲を見せる。
営業時間は8時~15時(スープがなくなり次第終了)。