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弘前のカフェ「ケ・ラ・ラ」が夫婦経営で25周年 震災で看板メニュー休止も復活

斎藤光弘さん(右)と八千代さん(左)

斎藤光弘さん(右)と八千代さん(左)

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 弘前のカフェテラス「ケ・ラ・ラ」(弘前市御幸町、TEL 0172-33-7671)が8月28日、オープン25周年を迎えた。

パンを器にした看板メニュー「マスターグラタン」

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 カレーやスパゲティといった定番の喫茶メニューを提供するほか、店内では雑貨類も販売する同カフェ。店主の斎藤光弘さんは「店名はインドのケララ州から。語感がよく、インパクトがあったから」と明かす。

 斎藤さんは専門学校を卒業後も、県内外の飲食店で勉強を続けて1993年、開業に踏み切った。調理場は斎藤さんが担当し、接客と店内で販売する雑貨や小物は妻の八千代さんが担当。年に2回、東京まで買い付け、スペインやインドの作家が手掛ける陶器などを仕入れている。

 「気軽に入店でき、さまざまなものが混在しているようなコミュニティーの場にしたい」と斎藤さん。店内にピアノを置き始めたらライブやコンサートが開かれるようになり、講師を招きカルチャースクールなども行うようにもなったと振り返る。

 「メニューはほかにはない目玉になる料理を目指した」という。オープン当初は月1回のペースで新商品を開発していたこともあった。マスターグラタンも初期に発案したメニューの一つで、パンの器の中にグラタンを入れてメレンゲをふたのように上部に乗せるアイデアは話題を集め、看板メニューとなった。

 八千代さんによると、マスターグラタンは東日本大震災の際に提供を休止したという。「岩手・石巻にあった工場でパンをお願いしていたため、震災の被害で製造ができなくなった」と八千代さん。1年後にはパンの製造を再開したが、機械の不具合により再び休止を余儀なくされた。提供自体を諦めかけたが、リピーターからの要望などが後押しとなり、現在も提供を続けている。

 メニューは、マスターグラタンやベイクドチーズケーキなどがついた「カフェテラスセット」(1,200円)、これのみしか注文しないリピーターもいるという「チキンハンセット」(880円)、みそ仕立ての「みそポタミアパスタ」(730円)など。チョコレートパフェ(630円)、抹茶のチーズケーキが入る古都パフェ(680円)、アップルリングケーキ(500円)といったスイーツメニューも提供する。

 オープン25周年について、「あくまでも通過点でしかない」と斎藤さん。八千代さんは「追われて追われての、あっという間の25年。まわりに助けられながらやれてこられた。感謝しかない」と笑顔を見せる。「次の目標は、まずは30周年」とも。

 営業時間は10時30分~19時30分。木曜、第2水曜定休。

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