アンパンマンの石像
青森県弘前市の繁華街・鍛冶町から歩いて数分もしない場所にポツリと佇むアンパンマンの石像。近年はスマホやカメラを向ける見物客もいるほど、ホットなスポットに少しずつなっている。いつからこの石像はあり、なぜここにあるのか。調査してみました。
アンパンマンの石像がある場所は、北川端町。弘南鉄道「中央弘前駅」から近く、土渕川にかかる境橋を渡り最初の交差点にある。交差点に信号機はなく、鍛冶町方面に進むと一方通行になるため、この交差点で左折するクルマが多い。
周辺に住む人たちには、アンパンマンの石像があることに違和感はないようで、特に気にすることがなく街の風景に溶け込んでいるようだ。それもそのはず、ここにはかつて「児島小児科」というクリニックがあり、アンパンマンの石像はクリニックの駐車場内にあったオブジェだったようです。
児島小児科の関係者にお話を聞いてみると、アンパンマンの石像は院長がキャラクター好きだったことから約10年前に設置したとのこと。そのほか石像は病院の入り口にもあったようで、バイキンマンの石像も残っていました。
アンパンマンの石椅子とバイキンマン
その後、児島小児科の院長は2019年に亡くなったため病院は閉業。建物は残って昨秋までありましたが、解体され、現在は更地となりました。また、病院の看板や街灯がなくなり、梅の木は伐採したため、アンパンマンの石像は逆に目立つような存在になったようです。
同関係者に聞いてみたところ、アンパンマンの石像は残すとのこと。交差点の角にあるため、撤去してしまうと歩行者の安全やクルマの走行にも危険という心配があるようです。
交差点にあるアンパンマンの石像
近年は、観光客や通りすがりの人などに撮影されることが多く、同関係者もそのことに気づいていました。楽しんでもらえるならうれしいと笑顔で話していました。
ちなみにこの石像は、版権元に許可されている正規品で、弘前の石材店で購入したもの。大きさの違う同じタイプの石像があるみたいです。探してみてもおもしろいかもしれません。
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