青森県西目屋村で1月10日・11日の2日間、クラフト&コーヒーイベント「白神ピークス」が開催されました。「白神ピークス」は、新型コロナウイルス収束後の新しい観光コンテンツづくりを目的としたイベントです。イベントの様子を弘前経済新聞リポーターのなるさんとあめさんに取材してもらいました。
目次
1.リニューアルした道の駅を会場に
2.コーヒー豆の焙煎体験
3.自分で作ったコーヒー豆でドリップ体験
4.スノーラフティングに挑戦、オリジナルタンブラーも
5.道の駅津軽白神
西目屋村にあった物産センター「Beech(ビーチ)にしめや」(ビーチはブナを意味する)は2019(平成31)年に道の駅津軽白神として新しく生まれ変わり、コーヒー豆の焙煎工場やシードル工房が作られ、2020(令和2)年3月にはアウトドアショップ「モンベル」のアンテナショップも加わりました。
イベントは、そんな新しくなった道の駅が満喫できる内容となり、体験とアウトドア、そして講座の3つに分けられていました。体験ではコーヒー豆の焙煎やドリップのほか、西目屋産のそば粉から作るそば打ち体験などもありました。アウトドアでは、冬の西目屋ならではのアクティビティ、スノーラフティング。そして、講座では隣接する白神ビジターセンターの会議室を使い、「津軽の風土とコーヒー文化」といった講演内容となっていました。
フードコートにコーヒーブースが並んだ
会場では検温や消毒、出入り口では連絡先の記入など、国が定めるマニュアルに徹底した新型コロナウイルスの感染対策を実施。来場者やスタッフらが安心して楽しめるように行われました。
入場の際は検温や消毒を行い、連絡先などを記入した上で、腕に青い紙製マーカーをつけた
津軽白神は、50坪の大きさがある焙煎工場が目玉の一つ。一度に30キロまで焙煎できる大型ロースターは2階からも望めるほどの大きさで、その光景は圧巻です。また、リンゴの剪定枝などを使用した西目屋産の炭「目屋炭」を使ったロースター4台を用意し、「白神焙煎珈琲」としてブランド化を目指しています。炭による焙煎は、安定した熱量を得られ、豆の仕上がりに違いがあるようで、そんな目屋炭を使った焙煎体験に、リポーター2人が参加しました。
焙煎は細心の技術が必要となるため、少しの温度管理でも味に大きな違いができます。2人が体験した焙煎も同じ豆で同じタイミングで始めたにも関わらず、出来上がった豆に違いがあり、2人は驚いていました。
炭による焙煎を体験
焙煎工場を有する白神焙煎舎は、弘前で約40年の歴史があり、弘前の喫茶文化を牽引してきた成田専蔵さんが運営。成田さんは「弘前コーヒースクール」を立ち上げ、コーヒー文化の裾野を広げる活動にも力を入れています。津軽白神でのドリップ体験もそんな成田さんのアイデア。その場で焙煎したコーヒー豆でのドリップ体験もできます。2人もさっそく体験してみました。
ドリップ体験では「弘前コーヒースクール」の有資格者が講師となり、しっかりとコーヒーの淹れ方を教えます。コーヒーはお湯の温度や量、注ぎ方によって味がまったく別物のようになります。今回2人は焙煎体験やドリップ体験を通じて、コーヒーの奥深さを知っただけでなく、コーヒー文化に触れることができたのではないでしょうか。
講師が丁寧にドリップをレクチャー
※焙煎体験とドリップは随時受け付けています。白神コーヒースタジオは事前予約制です。 http://shirakami-cal.jp/program_detail.php?program_id=472
冬の西目屋村だからこそのアクティビティといえばスノーラフトです。地元に根付くアウトドアガイド「A'GROVE(エーグローブ)」は、夏は白神の水源を活用したカヌーやラフティング、冬はスノーラフトの出張サービスなどを展開しています。まるでジェットコースターのようなスノーラフトもリポーターの2人は体験しました。
挑戦した15分程度のスノーラフトのコースは、会場から少し離れた平野で行われましたが、実はここは田んぼなのです。冬になれば雪原となる田んぼを活用したコースでした。それでもちょっとした落差や広い場所を生かし、右へ左へと縦横無尽に振り回すドライビングに大興奮。リピートする子どもたちの姿もありました。
痛いくらいの寒さの中、しっかりカメラを持ってリポート
白神ビジターセンターで行われた講座、大人数で同時にドリップするコーヒーパフォーマンスは、サーカスを見せられているような魅力がありました。また、会場ではモンベルとコラボしたイベント限定のこぎん柄タンブラーを販売。監修したのはこぎんアーティストの山端家昌さん。用意した4色のタンブラーは2日間で見事完売してしまうほどの盛況ぶりでした。
全員でドリップを披露するパフォーマンス
モンベルとコラボしたこぎんタンブター
西目屋は白神山地の麓にあり四季折々の楽しみ方ができます。冬も道の駅津軽白神は魅力あるコンテンツがたくさんです。コーヒー体験だけでなく、今回は紹介できなかったそば打ちや目屋豆腐など、魅力がたくさんあります。コロナの落ち着いた後に、ぜひ足を運んで、体験してみてください。
営業時間 農産物直売所=4月~10月/9時~17時、11月~3月/9時~16時、レストラン「森のドア」=4月~10月/11時~14時(土日祝11時~15時)、11月~3月/11時~14時、BeFavo=4月~10月/10時~16時30分、11月~3月/12時30分~14時30分(月・火・水曜定休)、白神焙煎舎=11時~15時(水・木曜定休)
定休日 なし
アクセス JR奥羽本線「弘前駅」から車で30分、東北自動車道「大鰐・弘前I.C」から車で40分
住所 青森県中津軽郡西目屋村大字田代字神田219-1
TEL 0172-85-2855
白神ピークス
白神山地と人の長い長い関わりの歴史の中で食べられ使われてきたものが、あるものは昔のまま、あるものは研ぎ澄まされ、あるものは再解釈され混在する西目屋村。それらの逸品が集うフェスティバルを2日にわたり開催します。白神の恵みを味わい・学び・楽しもう!