津軽三味線や獅子踊りといった伝統芸能とヒップポップダンスや創作舞の現代的なリズムを交えたコンサート「津軽の音~今昔おとがたり」が3月30日、弘前文化センター(弘前市下白銀町)で開催された。
津軽弁で昔話を伝える「津軽の昔っ子」の語りを主軸に、「古の音」と「現代の音」を共演させた同コンサートは今回で3回目。津軽の文化を正しく多くの人に知ってもらいたいと、音楽だけを聴かせる前回までのコンサートから一変し、ミュージカル風にしたという。
津軽地方は、北前船によって伝わった文化と東北地方で形成されていった民謡が交わり、さまざまな音楽が生まれている。特に津軽三味線は、たたくように弾く演奏スタイルや三味線自体の製法が独特に発達。全国的に見ても珍しい地域といえる。
第1回は弘前城築城400年祭の記念事業の一環で開催。その後、津軽で生まれた多彩な音を市民に触れる機会を増やすことで、その文化を受け継いでいこうと事業を継続している。「来年以降もぜひ続けていきたい」と同実行委員会担当者。
コンサートの前には子ども向けのワークショップも無料で開催。経験する機会の少ない琴やラジオDJなどのワークショップに子どもたちが参加し、コンサートの出演者と直接触れ合った。