青森・弘前の「石場旅館」(弘前市元寺町)で2月17日、直木賞受賞作家の石田衣良さんが配信するメールマガジンの音声コンテンツ「しくじり美女たちのためになる夜話」の公開収録が行われた。
「失敗を重ねた女性はあまねく魅力的である」をコンセプトに、一般女性をゲストに招き、恋や性の本音を聞く同企画。石田さんのメールマガジン「小説家と過ごす日曜日」内にあるコーナーの一つで、地方開催・公開収録は今回が初めて。石田さんによると、青森に足を運んだのも初めてという。
公開収録では3人の女性が匿名で1人ずつ登場し、それぞれ約45分間にわたり過去の恋愛エピソードや失敗談を披露した。
1人目の女性は、市役所の臨時職員として働いていた時に交際していた男性の偽名が発覚したと紹介。男性が出生届を提出する時に分かり、不倫だったこともその場で初めて知ったということを明かすと、会場からは感嘆の声があがった。
2人目の女性は過去に付き合った男性からDVを受けていたことを告白。自分しかこの男性を分かってあげられないといった感情やDVを受けるタイミングが分かるようになったことなどを話し、石田さんは男性の特徴を掘り下げ、「典型的なDV体質の男性」と来場者に伝えた。
3人目の女性は遠距離恋愛の中で、浮気を複数回重ねたことを告白。浮気した回数を石田さんが詳しく聞いたところ、会場は静まり返ったが、「受け入れてくれる男性と付き合うか、隠し通すかのどちらか」とアドバイスした。
収録が終わった後も話は盛り上がり、石田さんは会場にいる女性にも「しくじり」エピソードを聞き出していた。石田さんは「津軽の女性は前向きで『しくじり』を肯定的にとらえている方が多いと感じた。こういった企画を地方巡業していければ」と意欲を見せる。