弘前市立博物館(弘前市下白銀町)で5月23日、企画展「浮世絵黄金期を体感せよ」が始まった。
同展では戦前の日本三大浮世絵コレクションと言われる「平木コレクション」の中から、重要文化財指定などの傑作のみをよりすぐった145点を展示。学芸員の棟方隆仁さんは「鈴木春信、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重といった絵師の浮世絵を、歴史を追って知ることができる」と話す。
前期展示は6月7日まで。6月9日からは後期展示となり、15点の作品を差し替える。歌川広重の「江戸近郊八景」は4枚ずつに分けて展示するという。
「一般的に知られている絵師の名前は、あくまでも絵を描いた作家名。浮世絵の工程には版画を作る彫師や絵を刷る摺師の存在があるが、ほとんどが無名。中には凹凸をつけた浮世絵や微妙な陰影を見事に表現したものもある。職人の技を実際に体感して確かめてほしい」と来場を呼び掛ける。
会期中、毎週日曜14時から同館学芸員がギャラリートークを行う。毎週土曜は親子向けに作品を解説する鑑賞会も行う。いずれも無料。
開館時間は9時30分~4時30分。入館料は一般=800円、高校・大学生=400円、小・中学生=200円。