提供:株式会社あさひほうむ 制作:弘前経済新聞
最近、家探しの際に「リノベーション」「リノベ」という言葉をよく耳にしませんか?
マイホームの購入を考えるとき、「新築だけが選択肢」という時代は終わりつつあります。弘前でも「中古住宅をリノベーションして住む」というスタイルが身近になってきました。
古い建物を現代のライフスタイルに合わせて全面的につくり変えること。老朽化部分を新築同様に整えるリフォームとは異なり、リノベーションは間取りの変更も含め、住宅に新たな価値や機能性を持たせることが目的です。
リノベーションが注目される背景には、新築コストの上昇と中古住宅への抵抗感の薄れがあります。
木材価格の高騰、いわゆるウッドショックが顕在化した2021年以降、住宅価格は上昇傾向。これにより以前は不動産取得コストが高い都市部が中心だった「中古住宅を自分好みにリノベする」スタイルが地方にも拡大しました。
建材や工法の進化で、中古でも断熱・耐震性能を新築同等以上に高められるようになった点も後押し。古い建物ならではの趣や構造を活かせるのも魅力です。国や自治体の補助金を活用できるケースもあり、理想の住まいをより少ない負担で実現できる可能性があります。
樽澤さん一家(武秀さん・優香さん・お子さん2人)
築40年の建物の一階部分(約34坪)を居住空間とした平屋使いリノベーション
東京で二人暮らしをしていた2010年代から、自分たちのライフスタイルに合う住まいを探し続けていた樽澤武秀さん・優香さんご夫妻。アートやクリエイティブの仕事を共に営む二人にとって、使いやすく、そして住みながら自分たちの手で育てていけるような住まいが理想でした。バイクやファッションが好きな武秀さんのためのストレージやガレージと、画家・デザイナーである優香さんのアトリエ、そんな日々の仕事と暮らしが重なる空間を求めていました。
とはいえ、条件に合う物件はわずかで都内新築も予算的に困難。そのため家探しは「中古&リノベ」が前提でした。2019年に武秀さんの地元・弘前へご夫婦で移住。お子さんが生まれたほか、仕事のための事務所機能や、将来的な民泊運営も視野に入り「さらに特殊な物件探しになりました(笑)」と振り返ります。
そして十数年にわたる家探しの末、ついに「ここしかない!」と直感した現在のお住まいにめぐり合います。
「中古物件には、前の住まい手の手触りや記憶が柱一本にも刻まれているのが魅力なんです」と語るのは、画家・デザイナーである優香さん。築年数のある建物だからこそ、新生活をリアルにイメージできるうえ、偶然の発見も多いのがリノベならではの醍醐味です。
「新築よりも面白いものが作れるんじゃないかと思った」と家探しの当初からリノベを想定。「『リノベにしかないワクワク感』が随所にあって、一つひとつの工程が楽しかった」と振り返ります。
(写真説明)日当たりが悪かった1階は、大開口窓と天窓で明るく開放的なLDKに
玄関は現代のライフスタイルに合った様式に
2階はあえて一部の断熱材の施工のみにとどめ、ラフな雰囲気を活かしたアトリエ兼ビジネスルームに
旧住宅の棟上げの際に括り付けたであろう草鞋が残る
もともと「できる範囲は自分たちで手がけたい」と思っていたものの、不動産ならではの複雑な権利関係や中古物件の良し悪しを見極めるには専門知識が必要です。そこで思い出したのが、知人のイベントで偶然出会った地元の工務店「あさひほうむ」。
地元で30年に渡る家づくりの実績と、多数の建築士と宅建士が在籍している同社は、多忙な樽澤さんご夫妻にとって、物件選びとリノベ工事をワンストップで相談できるピッタリなパートナーでした。
住宅ローンの手続きや不動産取得が仕事の繁忙期と重なった際も、同社のスタッフに書類のやり取りを手伝ってもらいながら乗り越えたとのこと。設計の打ち合わせはオンラインも活用し、急な変更も柔軟に対応。「一緒に家を作っていくワクワクが、最後まで楽しかった」と笑顔で振り返ります。
リノベーションは、新築の単なる代替ではなく、「自分らしい暮らし」を実現するための豊かな選択肢です。樽澤さんご夫妻の家づくりには、既存のものを活かし、時には偶然性や余白を楽しみながら理想を形にしていく、リノベ住宅ならではの面白さと奥深さが詰まっていました。弘前で住まいをお考えなら、この可能性に満ちた選択肢をぜひご注目ください。