青森県警察本部がツイッターを使って呼び掛ける熊注意のツイートが、ネットで話題を集めている。
「熊って泳ぐの!?」という声が全国から多数寄せられたという「くまが泳ぎました」というツイート
県内で目撃された熊への危険性を、顔文字を使って県民に注意を呼び掛けている。「(・(ェ)・)くま出ました!」「(・(ェ)・)くまが食べました!」(以上、原文ママ)と2013年から発信を始めたところ、「かわいい」「ほのぼのしている」とネット上で話題となった。
青森県警察本部がツイッターを始めたのは2012年。当初は主に警察官の採用募集を目的としたものだったが、運営する広報課ではフォロワー数が増えないことが悩みの種だったという。「堅いイメージを払拭(ふしょく)してツイートを楽しんでもらうことが課題となった」と話す広報課の對馬順美さん。同僚と二人三脚で「楽しんでもらえるツイート」を研究したという。
對馬さんたちが注目したのは、当時から10万人以上のフォロワーを集めて人気となっていた警視庁犯罪抑止対策本部のアカウントだった。同アカウントは独特の「ゆる」ツイートで一般ユーザーから好評を博していた。
「1日最低1回はツイートする。これを前提にして、青森県内の難読地名をクイズ形式でツイートしたり、その日の記念日やどんな日なのかを、警察業務に絡めてトリビア的にツイートしたりするようにした」と對馬さん。結果、1年でフォロワーの数が目標数の倍以上になり、その後も新しい企画を重ねて順調にフォロワー数を伸ばしている。
話題の熊のツイートについて、對馬さんは「リツイートの数が増えてありがたいと思っている。だからこそ実際に熊と遭遇した時は、落ち着いて対処できるようにしてほしい」と話す。「実際の対処法についても、絵文字を活用したツイートによって県民の理解を得られやすくなれば」とも。
2016年は、例年より県内での熊目撃情報が目立ち、多い場合は1日5件以上のツイートを発信することもある。「間違った情報をネット上に流すことだけはしないように気をつけている」と對馬さん。4月から新たに3人目の担当者も加わり、「フォロワー数1万人突破を目指す」と意欲を見せる。