「うつわ コーヒー豆や豆人(まめと)」(弘前市早稲田)が12月12日~14日、「開店20周年感謝祭」を開催する。
2005(平成17)年7月にオープンした同店は、美濃焼の陶器とコーヒー豆を量り売りするコンセプトを貫いてきた。オープン当初から約20種類の取り扱いだったコーヒー豆は、仕入れ値や流通コストの上昇に伴い、価格は創業時に比べ約2倍となっている。かつて好評だった美濃焼の器でコーヒーを試飲するサービスは、コロナ禍以降、衛生上の理由から中止しているが、陶器とコーヒーの組み合わせを提案するスタイルは変わらない。
店主の松原範幸さんは岐阜・多治見出身。弘前出身の妻との縁で弘前へ移住し、今年で20年を迎えた。移住当初から「人とのつながりが濃いことが弘前の魅力」と話していた松原さんによると、近年は家族が関東圏に移住するなど、個人的な転機を迎えているという。事業の今後については「大きな課題の一つ」と話す。
節目となる20周年のイベントは、本来7月に開催する予定だったが、真夏にコーヒーは売れないという開業当初の苦い経験から、今年は12月にずらした。感謝祭の開催は2年ぶりだが、2023年の感謝祭は2020年にできなかった15周年イベントの代替えで、小規模開催だった。
美濃焼の陶器を1,000円で提供するセールやコーヒー豆5種類を割引価格で販売するなど、コーヒーの関連グッズなどのセール販売も含んだ規模で開催する感謝祭は、2015(平成27)年以来、10年ぶり。
松原さんは「20年間も店を続けられたのは、応援してくれたお客さまや、地域の方々とのつながりのおかげ。イベントでは、これまでお会いできなかった人や、久しぶりのお客さまなど、いろいろな人とお会いできることを楽しみにしている」と話す。
開催時間は10時~18時。