「古遠部温泉」(平川市碇ケ関、TEL 0172-46-2533)が12月1日、日帰り入浴・宿泊の営業を再開した。
1964(昭和39)年に鉱山の発掘調査でボーリングしたところ湧いたのが同温泉。1986(昭和61)年には温泉宿として営業を開始した。源泉かけ流しの湯が毎分500リットル湧出し、湯船からあふれた湯で温泉を楽しむ「トド寝」発祥の温泉としても知られる。今年2月に温泉の湿気によって傷んだ建物の修繕やバリアフリー化を目的としたクラウドファンディングを行い、8月から改修工事のため休業していた。
営業再開について社長の後藤正男さんは「2023年に先代社長から引き継いだ建物の安全性に問題があることが昨年の大雪で分かった。雪害防止のための修繕が必要で、湯船と床は残して建て替えた」と話す。
改修に当たり、浴室のレイアウトを変更し、洗い場の向きを変えた。風呂おけ置きとして使われていた棚はなくした。「木造は傷みやすいため、木目調のパネルにし、新しい柱を立てた。棚は湿気による劣化を早めるということで、なくすことにした」と後藤さん。利用料金も変更。日帰り入浴は、大人=600円、小学生=200円。1泊は、1人=9,150円、2人=1万7,000円、3人=2万4,000円。
後藤さんは「床の析出物をそのままにし、浴室の雰囲気もなるべく残した。今まで通りトド寝を楽しんでもらえるように改修したので、また足を運んでほしい」と話す。
営業時間は9時~20時30分。