
弘前出身でお笑いコンビ・シソンヌじろうさんと現代美術家・奈良美智さんらが登壇した「土手町おじさんトークショー」が3月22日、土手町コミュニティパーク(弘前市土手町)で開催された。
コミュニティラジオ局「FMアップルウェーブ」の開局25周年を記念した同イベント。「土手町をこよなく愛し、語り継ぐ」と題したトークイベントには、じろうさんと奈良さんのほか、「土手町おじさん」の0号でレコード店「ジョイポップス」店主・齋藤浩さんと平山萬年堂店主の中土手町商店街振興組合理事長・平山幸一さんも参加した。
「土手町おじさん」とは土手町連合会公認の肩書で、齋藤さんによると土手町を愛するだけでなく土手町を頻繁に散策する人のことを指すという。「昔の土手町にはぶらぶらと歩いているおじさんやお兄さんがいた。何をしている人なのか謎だったが、憧れはあった。そんな人になりたいと呼び掛けたのが始まり」と齋藤さん。
「土手町おじさん」1号となったのはじろうさん。奈良さんが2号ではなく77号となった理由は、「弘前に住んでなく、土手町を歩いていないから」と指摘する齋藤さんに対して、奈良さんは「大事なことは、どこに住んでいても土手町に対するスピリット」と返した。
話は、3人の土手町での思い出や行きつけだった店のことになり、世代間の違いにも言及。土手町に行く際は正装をしていたという齋藤さんと奈良さんに対し、じろうさんは書店や映画館へ行く場所だったという。3人には弘前市立第三中学校出身という共通点があったが、じろうさんは土手町に住む「街の人」といじられ、会場を沸かした。
後半では、桜田宏弘前市長も参加。桜田さんと奈良さんは高校時代の同級生で、当時のことを振り返ったり、昨年閉店した「中三(なかさん)弘前店」跡の活用方法などに話題が移ったりすると、弘前には5つの大学があることから、大学の移転や「土手町科」の創設といったアイデアが生まれた。
同イベントは公開生放送を行い、会場には約200人が集まり、登壇者たちの話に熱心に耳を傾けていた。アップルウェーブの動画配信チャンネル「アップルストリーム」のユーチューブチャンネルでアーカイブ配信する。