青森・鶴田の津軽富士見湖にできる島のリンゴの花が現在、見頃を迎えている。
津軽富士見湖は面積281平方キロの人造湖で、木造のアーチ橋「鶴の舞橋」があることで知られる。リンゴの花が咲く島は丹頂鶴自然公園近く、岸から約130メートル離れた場所にある。
「鶴の舞橋」観光ガイドの竹浪正顕さんによると、咲いている白い花はリンゴ属の一種「ズミ(ミツバカイドウ)」で、秋には小さな赤い実がなるという。「リンゴのように食べられるものではない」と竹浪さん。「津軽富士見湖はかんがい用の水源であるため、農作業が始まった今の時期、最も水位が高く、夏ごろになれば陸続きになり、島はなくなってしまう」とも。
同湖でカヌーやヨットなどのマリンスポーツ教室を開いている「鶴田海洋クラブ」のスタッフは「リンゴの花だけが咲く島があることを初めて知った。地元民でも知る人は少ないのでは」と話す。
竹浪さんは「いつからリンゴの花だけが咲く島になったことは分からないが、花の見頃は2、3日続くのでは。鳥が種を運び、自然の偶然が重なりできた島なのかもしれない」と笑顔を見せる。