弘前中央食品市場(弘前市土手町)が3月31日、閉店する。
1972(昭和47)年開業の同市場。約300坪の敷地で長さ約70メートルの市場で、通り抜けられる構造が特徴。近年はレトロな雰囲気が観光客に人気があった。開業当初は30店が並んでいたという。現在は4店が営業している。
市場を運営する弘前中央食品協同組合の熊谷孝志理事長は「建物の老朽化が進み、10年くらい前から改修や立て直しの計画を模索していたが、組合の会員が4人となり、新たに入居するようなめどもない中、新型コロナウイルスの影響で観光客も来なくなった」と話す。
4店は全て移転し営業を続ける方針という。同市場の顔とも言える「大学いも」を販売する山田商店の山田修次さんは「できれば中土手町周辺で移転を考えている。お客さまには少しでも安心してもらうため、決まり次第発表する」と話す。
鮮魚店「小川鮮魚店」「藤本鮮魚店」、「ぬくもりキッチンなちゅら。」もそれぞれ移転を予定しているが、移転先はまだ決まっていない。
熊谷理事長によると、閉店後はシャッターを下ろして市場内には入れなくするという。市場自体は売却する予定。