弘前市宮園の住宅街にあった「宮園苑」が3月28日、閉店した。
弘前のディープスポットとして地元住民たちの間では愛される存在だった同店。開業は1983(昭和58)年。看板メニューの「焼肉弁当」のほかに、ラーメンや焼きそばなどを提供していたが、昨年からは「焼肉弁当」の持ち帰りのみとなっていた。
閉店の告知はなく、店に張り紙などもないまま同日をもって営業を終えた。取材拒否の姿勢は最後まで貫き、閉店理由についても明かすことはなかった。
30代男性は「チラホラとうわさが聞こえてきたが、店には張り紙などもなく本当か?と疑っていた。最終日の午前中に電話をしたらうわさは本当だった。最後に食べてお礼が言いたかった」と話す。40代男性は「東京から知人が来た際に焼き肉弁当でもてなすと、都内の有名店よりもおいしいと喜ばれ、リクエストがあるほどだった。庶民的な価格で提供を続けてくれたことに感謝しかない」と話す。50代女性は「配達をしていた時からお世話になっていた。お母さんの独特な接客が逆に楽しかった」と話す。
ネット上でも「もう一度食べたかったなぁ」「月に2回は食べてたよ…。しょっぱめナムルが恋しい」(以上、原文ママ)といった閉店を惜しむ声があった。