弘前市が1月28日、プロ野球2軍交流戦の広島東洋カープ対東京ヤクルトスワーズ戦を7月10日・11日に弘前はるか夢球場(弘前市豊田)で開催すると発表した。
弘前市は2017(平成29)年に弘前はるか夢球場をボールパークとして改修し、プロ野球の公式戦誘致に力を入れていた。同球場での2軍戦は3年ぶりで、同カードの対戦は1988(昭和63)年に青森県総合運動公園野球場(青森市)で行われて以来。両球団ともに青森県内での試合は33年ぶりとなる。
同発表を受け、弘前のカープファンの間では盛り上がりを見せている。広島の大学に通っていた40代男性は家族全員でカープファンという。男性は「昨夜は一家全員でざわついていた。はるか夢球場はマツダや仙台と比較にならないくらい選手との距離を近く感じられるため、もう二度とないチャンス。2日間とも行きたい」と意気込む。
「カフェバーaj(エージェー)」(弘前市百石町、TEL 0172-88-6788)を経営する鎌田真志さんは、7年前からカープファンとなり、店内にカープグッズを並べていたところ、クチコミで野球好きが集まるようになったという。リーグ戦が始まれば、ファンたちが集まり野球談義に花を咲かせるという。鎌田さんは「青森にもカープファンは少なくない。カープの魅力は、選手を身近に感じられるところ。キャンプから選手を見守り続けても飽きない。話は尽きない」と話す。
鎌田さんによると、昨年6月に常連客と一緒に広島まで遠征する観戦ツアーを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で試合自体がなくなり、遠征もキャンセルにしたという。今年も手配してくれる仲間からチケットを用意できるという連絡はあったが断った。「その翌週に地元で観戦できると聞き、驚いた」と鎌田さん。
すでにチケットの入手方法や出場選手らの予想など、コミュニティー内では情報交換が活発化しているという。鎌田さんは「カープは2軍戦も面白いため、今から楽しみしかない」と笑顔を見せる。