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弘前駅前の食品市場「虹のマート」 新しい挑戦から半年

虹のマートを運営する「生き活き市場」社長の浜田健三さん

虹のマートを運営する「生き活き市場」社長の浜田健三さん

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 弘前駅近くにある60年以上続く食品市場「虹のマート」(弘前市駅前町)が経営方針を変えて半年がたった。

虹のマート市場内。リーズナブルな総菜や弁当などが並ぶ

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 虹のマートは「弘前食料品協同組合」の愛称で創設は1954(昭和29)年。1956(昭和31)年には食品市場を作ろうと露店形式から津軽エリアでは初めての総合型店舗として開業。2度の移転・改修などを経て、1994(平成6)年から現在の場所で営業している。

 2020年3月からは新設した株式会社「生き活き市場」が運営する。社長の浜田健三さんは「虹のマートは始まって以来、組合方式で経営を続けてきた。求められているサービスは時代とともに変わっている中、今までのやり方ではない別の方法として、会社新設に至った」と話す。「10年以上前から準備は進めていた」とも。

 浜田さんは虹のマート内にある「ハマダ海産」の2代目。1977(昭和52)年から虹のマートで働いているという。創業当初は34人いたという組合員は高齢化や後継者不足で13人まで減少し、空きスペースも増え始めた。

 「小売業は現在、価格ではインターネットや通販にかなわない。リニューアルといった劇的な変化は求められていないが、市場を残すために変化は必要。少しずつ常連客やテナント店の理解を得ながら変えていきたい」と浜田さん。

 最初に浜田さんが手掛けたのは設備の改修だった。「お客さまには見えないところから変えていった」と言うが、トイレや電気などを全館にわたって改修し、利用客の駐車方法も変更した。「雰囲気が良くなった」「利用しやすくなった」といった声を聞くようになったという。

 法人化によって新規のテナント募集を始めた。浜田さんは「地域の市場として、対面による接客の魅力や商品に対する思いを持っていることが強みとなる。お試しでもいいので若い人が挑戦できる環境をつくりたい。気概のある若者にぜひ来てほしい」と笑顔を見せる。

 6カ月がたち、まだスタートしたばかりという浜田さん。周辺にある大型ショッピングセンターのリニューアルが続き、新型コロナウイルスの影響によって集客が厳しくなっている。「差別化できるここにしかないサービスを提供できるようにしたい」と意気込む。

 営業時間は8時~18時。日曜定休。

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