
弘前のねぷた絵師・野村雄大さんが現在、ねぷたのペーパークラフト用データの配信を行っている。
国重要無形民俗文化財に指定される「弘前ねぷた」は扇型の山車が中心で、扇には歴史上の人物や物語上の人物などを描くことが特徴。毎年8月1日~7日に笛や太鼓の囃子にのせて街中を練り歩く祭りが開催されるが、今年は新型コロナウイルスの影響で、4月15日に中止が発表されている。
ねぷたのペーパークラフト用データはクラウドに保存してあり、無料でダウンロードすることができる。「印刷して30分程度完成できるもの。用意するものはハサミとのりだけ」と野村さん。
野村さんは現在社会人2年目の若手ねぷた絵師。幼少時代からねぷた絵を描き、ねぷた絵師としてデビューしたのは学生時代の2016(平成28)年。3月中旬にはねぷたの塗り絵用のデータを公開していたという。野村さんは「学校が休みとなってしまい子どもは退屈しているだろうと考えた。弘前にはねぷた好きの子どもが多いので」と笑顔を見せる。
ペーパークラフトは、弘前市非公認ご当地ヒーロー「お祭大将ヤーヤドン」の製作者で弘前大学生の清藤慎一郎さんの呼び掛けがあったことから。「4月5日に清藤さんから、ペーパークラフトをやらないかと連絡があった。同じようなことを考えていたので、二つ返事で協力した」と野村さん。
ヤーヤドンのペーパークラフトは4月8日に配信を開始。野村さんは同企画のために、ねぷた絵の鏡絵、見送り絵、袖絵3枚を2体分描き、4月15日から配信を開始した。野村さんは「弘前ねぷたまつりの中止が発表された日と重なったのは偶然」と話す。
配信と同時にハッシュタグ「#お家でねぷた」といった発信方法を呼び掛けたところ、作ったものをSNSで発信する利用者がいたという。自作のペーパークラフトを発信する若手のねぷた絵師も現れるようになったと明かす。
野村さんは「退屈している子どもはもちろん、弘前ねぷたまつりが中止となり落ち込んでいる人や県外に住む出身者たちに少しでも郷土の祭りを自宅で感じてもらえれば」と話す。
ペーパークラフトのデータは野村さんのツイッターなどのSNSで発表する。