鉄道愛好家たちが9月5日から4日間の日程で弘南鉄道(青森県平川市)が所有する「元東急6000系」と「元東急7000系」の清掃活動を行った。
この活動は東京都を中心に関東圏に在住する鉄道愛好家たちが自主的に集まり車両を清掃する。毎年行っており、今年で8年目。多い年は70人以上集まったこともあるが、今年は愛好家たちが約30人集まった。
6000系は20両しか製造されていない珍しい車両となる。「1台車1モーター」という2軸駆動仕様で、走行音が独特と愛好家から人気が高い。同社はその内の4両を所有。公式イベントサポーター・うみかぜ工房の渡辺康弘さんによると、「電車の姿、いわゆる車体や走行機器をほぼ当時のまま残しているのはここにしかない」と話す。
同活動は、2006年に大鰐線快速列車廃止に伴い、6000系を運用から外したことがきっかけとなる。提案に初めて訪れた際は同社からけげんな顔をされた。「何とか活動を理解してもらい、ようやく毎年実現できるようになっている」と渡辺さん。メンバーの多くは車両を洗ってホテルに戻るだけの日程で、弘前の観光すらしていないという。「6000系の現役時代を知らない参加者も多くいるが、それほど好きということ」とも。