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弘前の「木花咲耶姫」像が30年ぶり洗浄 像の由来は不明

洗浄された「木花咲耶姫」像

洗浄された「木花咲耶姫」像

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 弘前市駅前町遊歩道にある「木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)」像が10月23日、移設後初めて洗浄された。

移設前の市場内に設置されていた様子

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 総合食品市場「虹のマート」(弘前市駅前町)の前身「弘前食料品市場共同組合」が1972(昭和47)年に設置した同像。当初は市場内に設置していたが、1994(平成6)年の「虹のマート」移転の際、現在の場所に移設した。青銅製の同像の洗浄は30年ぶり、移設後初めてのことという。

 コノハナサクヤヒメは「日本書紀」や「古事記」に登場する女神で、全国の神社などで祭られている。像の洗浄を企画した「NiceHirosaki(ナイスヒロサキ)」(駅前町)社長の浜田理美さんによると、洗浄作業を前に像の由来を調べたが、なぜこのモチーフがどういった経緯で作られたのか分からなかったという。

 浜田さんは「コノハナサクヤヒメは弘前に由来のある神ではなく、サクラの枝を持った形は全国的に珍しい。当時の関係者はすでにいないため不明なことが多い」と話す。

 像が岩木山の方角を向いているのは移設前からで、移設後も岩木山の方角を向くよう設置している。「コノハナサクヤヒメがサクラの語源になった神という説もあり、弘前のサクラをアピールするために像の題材に選ばれたのかもしれない」と浜田さん。

 30年ぶりに輝きを取り戻したコノハナサクヤヒメに浜田さんは「安寧(あんねい)と咲く弘前のサクラのようにこれからも像を残していきたい」と話す。

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