
弘前の住宅街にフレンチレストラン「日香(ひか)」(弘前市石渡3、TEL 0172-55-5506)が4月24日、オープンした。
青森県産の食材を中心に使った予約制のフレンチレストラン。フランスに渡って二つ星レストランで働き、東京の「SUGALABO」と弘前では「オステリア エノテカ ダ・サスィーノ」の副料理長を務めた西村日出雄さんと香織さんの夫婦が出店した。
日出雄さんは青森・浪岡出身で、テレビ番組の影響から料理人に憧れる子ども時代を送った。専門学校を卒業後、青森の弁当店に就職するが、本格的に料理の道に進むことを決意して上京。フランスまで行き経験を重ね、2020年にUターン。いつかは東京で出店することを目標にしていたが、弘前で出店に至った。
「地元・青森にある食材のことをまったく知らなかったため、勉強のためにUターンしたが、食材の良さや地産食材が身近にあることの魅力を知り、弘前で店をオープンすることにした」と日出雄さん。「東京で待っていた香織さんを説得するのはたいへんだった」とも。香織さんは2023年に弘前に移住。カフェ経験などを生かしてバリスタを務める。
出店場所は駅前や繁華街など悩んだが、閑静な場所にした。居酒屋の開業予定地だった物件で、日出雄さんによると古木を柱や梁(はり)に使い、和モダンな店内にしたという。店舗面積は約16坪。席数は、個室1室6席、カウンター席7席。
メニューは1万6,500円のディナーコースのみ。季節の食材に合わせた内容となり、デザートもつく。アルコールメニューはシャンパンやワインのほか、ビール、シードル、豊盃や田酒などの地酒もそろえる。コーヒーなどのノンアルコールもある。
店名は2人の漢字から取った名前で、「日(陽)が香るような温かい場所」にしたいことから名付けた。日出雄さんは「ディナーだけでなくカフェ時間にデザートコースを用意する企画もあり、特別な日や少しぜいたくをしたい時などに使ってほしい。青森の食材の良さを県内外の人に発信できるような店を目指したい」と意欲を見せる。
事前予約制。月曜、第2・4日曜定休。