弘前のコミュニケーションショップ「どて箱」(弘前市土手町)で扱っている本物そっくりのリンゴの置物が、県外の観光客から話題となっている。
リンゴの置物は、「2010年にJR浪岡駅が新駅舎にリニューアルした際、展示用にリンゴのオブジェ製作を依頼されたことがきっかけだった」と話すのは、どて箱を運営するデザイン会社「あるふぁ萢中(やちなか)」のアートディレクター西澤守さん。同社はJR弘前駅構内に設置されているリンゴのオブジェを製作した実績もある。
西澤さんによると、発泡スチロールやシリコン樹脂などの素材でリンゴの置物を作ったことがあったが、一つ一つの手作り感を出すために「最適なのは陶器だった」という。陶器の焼き上げは市内の陶芸家が行い、デザインや彩色は全て同社で行う。特に彩色は西澤さん自身が担当。「リンゴっぽさを表現しつつも、インテリアとして飾った時によりきれいに見えるようにデフォルメするのがコツ」と話す。「彩色作業には1個当たり2日ほどの時間を要する」とも。
陶器のリンゴは店舗やイベント展示用に用いられるほか、個人で購入していくケースも多い。還暦の祝いとして使われたり、「本物のリンゴと混ぜてビックリさせたい」と購入していく県外の観光客もいたという。
1個3,800円(税別)。個数によっては注文後の製作となる。営業時間は11時~18時30分。