弘前公園(弘前市下白銀町)で2月28日、3月7日・14日・20日・28日の5日間、剪定(せんてい)した桜の木の枝が無料配布された。
8時30分から始まる枝の配布時間には例年長い列ができる。今年も、5日間合あわせて約890人が剪定した枝を求めて集まった。
桜の枝の配布は、同園内にある緑の相談所が「桜の剪定枝のお裾分け」として毎年行っている。この枝は、2600本ほどある園内の桜の木を一本一本丁寧に切り落としたもの。水に差しておくとつぼみが花を咲かせることから、剪定した枝を譲ってほしいと市民から声があったため「お裾分け」が始まったという。
同園の桜は「弘前さくらまつり」のため、毎年2月下旬ごろから剪定される。「桜切るばか、梅切らぬばか」ということわざがあるように、桜は剪定してはいけないと誤解されるが、桜は管理されることでより大きく花を咲かせるといわれている。
同園の剪定は「弘前方式」と呼ばれる独自の管理方法。リンゴの剪定技術を応用しており、この技術により60年ほどといわれている桜の寿命が延び、樹齢100年を超える桜の木が300本ほどもある。
今年の「弘前さくらまつり」は4月23日~5月6日に開催される。園内標準木の開花予想は4月23日。満開予想は同28日。期間中、22時までライトアップも行う。