弘前公園(弘前市下白銀町)で4月22日に行われる「弘前さくらまつり」開会式で、弘前城天守隣に大型扇ねぷたが展示される。
下乗橋を渡る様子 桜の木の枝に引っかからないよう、細心の注意が払われた
展示するねぷたは高さ7メートル80センチで、絵師は三浦呑龍さん。100年目を迎える「弘前さくらまつり」の開会式当日、天守の隣にねぷたを設置するというプロジェクトを、葛西憲之弘前市長が提案。同市の観光政策課と弘前ねぷた参加団体協議会の連携により実施に至った。
新方式の構造を採用したという同ねぷたは、運搬時のサイズを3メートル30センチまでコンパクトにすることが可能となった。従来では運搬不可能だった大型サイズのねぷたが、今後はトレーラーに搭載して全国各地に運搬することができるため、ねぷたの全国PRに貢献できると見込んでいる。
同ねぷたは、協議会関係者と市役所職員により20日夜、制作現場だったJA千年第一りんごセンター(一野渡)から弘前公園追手門まで搬送し、本丸天守の隣まで人力でえい航した。
今回の展示に関して、同協議会事務局長の中川俊一さんは「時間が限られている中、さまざまなねぷた団体の垣根を越え、協力してプロジェクトを実現することができた。今後のねぷた継承と発展に不可欠な一体感を共有することができたはず」と振り返る。
天守と大型ねぷたの共演は、同日10時45分から始まる開会式で公開する。10時30分までにねぷたのはんてんを着用した来場者は開会式に無料で参加できる。
展示は22日のみ。