弘前にラーメン研究家で知られる石山勇人さんが初めて手掛けるラーメン店「八甲田食堂」(弘前市桶屋町、TEL 0172-35-5690)が3月31日、オープンした。
青森県産の鶏ガラと豚骨を丁寧に炊き出し、煮干し(カタクチイワシ)を加えた煮干しラーメン
石山さんは全国2000軒以上のラーメン店を取材し、執筆監修した書籍は20冊以上。年間700杯以上のラーメンを食べた経験もある。現在でもテレビの情報番組に出演したり、週刊誌、ウェブサイトなどにコラムを寄稿したりしている。
青森・平川出身で高校時代は弘前南高校に通い、実家が神社で自身も神主の資格を持つ。2016年12月に東京から平川にある実家に拠点を移し、神事などを手伝いながら同店の開業にこぎ着けた。
「カップ麺の開発やラーメン店をプロデュースした経験はあるが、自分で開く店は初めて」と石山さん。同級生で幼なじみの進藤世紀さんに声を掛け、店長に起用した。弘前を選んだ理由を「地元で出店したかったことと自分の生活圏内で商機を考えると、必然的に弘前になった」と明かす。
店舗面積は約50坪、席数はカウンターや小部屋など合わせて60席。アンティーク家具を並べた居酒屋の居抜き物件を活用。店名は青森発祥ということを分かりやすく伝えるため「八甲田」とした。
メニューは「醤油(しょうゆ)ラーメン」「煮干しラーメン」(以上700円)、「味噌(みそ)ラーメン」「つけ麺」(以上800円)など。麺は製麺所に特注したものなどを使い、スープやチャーシューは「時間と手間を惜しまず愛情を込めて作る」と石山さん。今後ラーメンメニューは増やしていく予定で、居酒屋メニューも考えているという。
「この店を拠点に県内外に発信していきたい」と意欲を見せる石山さん。「今までインプットしてきたラーメンを、自分なりにアウトプットしていきたい」とも。
営業時間は11時30分~14時30分、18時~翌1時。水曜定休、日曜は昼営業のみ。