弘前の懐石料亭にフランス人の仲居 日本好き高じて移住

国登録有形文化財に登録されている「翠明荘」で働くカリンさん

国登録有形文化財に登録されている「翠明荘」で働くカリンさん

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 弘前の懐石料亭「翠明荘」(弘前市元寺町)で5月16日、フランス人のラフィット・カリンさんが仲居として働き始めた。

正座をしてお辞儀で迎えるカリンさん

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 フランス南西部にあるアヴィニョン出身のカリンさんは現在30歳。初めて来日したのは2012年で、弘前大学に2年間の留学をした。「フランスで大学を卒業した時期に、ドラマ『花より団子』にはまったのが日本に興味を持ったきっかけ」と振り返る。「弘前大学だったのは偶然。都会は好きじゃなかったので、都市の人口が少なかった弘前を選んだ」と笑う。

 留学後、弘前の滞在をさらに希望するが就労ビザが取得できず、2014年11月に一時帰国する。フランスに戻っても連絡を送り続けてくれた日本の友人に感動を覚えたというカリンさん。青森県日仏協会の助けもあり、5月に再来日を果たし、同料亭で働くことになった。「日本に戻ってくることは、最初から決めていた」と笑顔を見せる。

 好きな日本食は「とんかつ」。食べられない日本食は特になく、同市の繁華街に伝わる「〆のカツカレー」もこなすという。現在も休日は日本のドラマを好んで見ており、「1クールで終わる展開が見やすくて好き」と話す。

 和服をあつらえるようになり、働き始めて1カ月半。正座での接客に慣れなかったが、「今は大丈夫」と苦笑いするカリンさん。仲居という立場から「日本の文化や弘前の良さを発信していきたい」と抱負を語る。

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