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青森・黒石の公衆浴場「岩木温泉」、約2年ぶりに再開 地元の支援で

リニューアルした岩木温泉の大浴場

リニューアルした岩木温泉の大浴場

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 黒石の浅瀬石川沿いにある公衆浴場「岩木温泉」(黒石市袋井、TEL 0172-52-3658)が12月19日、営業を再開する。

リニューアルした脱衣場

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 地下1200メートルからくみ上げる源泉100%掛け流しが特長の同施設。創業は1977(昭和52)年。2022年1月に廃業したが、町会を中心とした地元の支援により、リニューアル復活した。店名は津軽富士・岩木山がよく見えることから名付けた。

 社長の兵庫香澄さんによると、家族経営の同施設を廃業した理由は両親の高齢化と病気のためで、一人で温泉経営を続けるのは難しいと判断したという。「辞めた後、地元の住民から惜しむ声を聞き、心苦しかった」と兵庫さん。

 地元の3町会が働きかけ、復活を模索した。町会関係者によると、地元以外の業者が購入を検討しているという話を聞き、地元に根付いた公衆浴場にならなくなるのではという危機感を持ち、営業再開に向けての動きが加速した。工事が始まると、「いつから始まるのか」「まだ入れないのか」といった地元の住民が訪れるようになったという。

 リニューアルで待合室や脱衣場は全面改修した。シャワーや洗い場は修繕したが、浴槽や浴室の改修以前の雰囲気を残した。番台はなくして貴重品用のロッカーを設置。2階にある広さ30畳の大広間は貸し切り利用の場合、1時間=500円(冬季は暖房費としてさらに500円)。貸し切りがない場合、一般も休憩スペースとして利用できる。「なるべく雰囲気を残しつつ、新しくするところは新しくした」と兵庫さん。

 16日・17日は、3町会に回覧板でプレオープンを案内したところ、264人の利用があったという。復活を何より喜び、応援したのは町会長だった。兵庫さんは「地域に愛される公衆浴場として、長く続けていきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は9時~21時。料金は大人=370円、中学生=150円、小学生100円(保護者同伴の場合、無料)。毎月1日・15日定休(日曜・祝日の場合は翌日)。

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