コーヒー専門店「BROTHER(ブラザー)」が11月1日、市場「虹のマート」(弘前市駅前町)内にオープンした。
ドリップコーヒーを専門で提供する同店。弘前出身で沖縄からUターンした店主の松野匡平さんが出店した。「虹のマート」は生鮮食品や総菜などの店が並ぶ市場で、若者の挑戦を応援するため「チャレンジ出店」者を募集していた。松野さんはチャレンジ店として出店する。
松野さんは高校卒業後に弘前を離れ、15年以上東京の大手コーヒーチェーンでコーヒー豆を販売していた。ロースターの友人に誘われ、2021年のコロナ禍で沖縄に移住。喫茶店の立ち上げを手伝い、店長として約2年働くが、地元・弘前での出店を見据え、今年9月に弘前へUターンした。
「1年くらいかけて人脈を作ったり出店に向けて準備をしたりするつもりが、トントン拍子で出店することになった。自分でも驚いている」と松野さん。
松野さんによると、虹のマートは幼少期に祖母と一緒に通っていたことがあったという。松野さんは「祖母が虹のマートでよく買い物をしていた。虹のマートの店の人の中には覚えている人がいて、『あんなに小さかったのに、こんなに大きくなって』と懐かしがる人もいた。そんな場所で出店できることがうれしい」と笑顔を見せる。
メニューは、ホットコーヒー(500円~)、本日のアイスコーヒー(500円)、アップルジュース(400円)など。コーヒー豆は「COFFEE COLORS」(青森市)や「iro coffee」(弘前市)から仕入れ、豆の販売(100グラム=800円~)も行う。「自家焙煎はしない。私はコーヒーを入れる人」と松野さん。松野さんはコーヒーのコンテスト「JHDC(ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ)2023」で決勝出場の経歴を持つ。
松野さんは「街のコーヒー専門店として、大切な人たちが集える店を目指し、喫茶文化が根付く弘前で長く続けていきたい」と意気込む。
営業時間は8時~18時。日曜定休。