「山金(やまきん)小山内商店」(弘前市石渡)の小山内亨祐さんが現在、メロンの1日300玉販売に挑戦している。
リンゴやメロンの卸売業を営む同社が、地元民を中心に弘前の人にメロンをもっと買ってほしいと始めた取り組み。小山内さんは「『1日300玉売るまで帰られませんチャレンジ!』とSNSで宣言して、対面でメロンを販売している」と話す。
小山内さんは2017(平成29)年からネット販売などを担当している。メロンの直売に挑戦した理由について、「卸売業だと実際に手にしてもらう消費者の声を聞く機会がなかったが、ネットでは商品レビューに『おいしかった』といったコメントをもらうことがあった。その一言だけでおいしいものをまた生産したり、届けたりしようというモチベーションになった」と小山内さん。
販売場所は「kitchen KAMEYA(キッチンカメヤ)」(浜の町)の駐車場。同店が「山金小山内商店」から近いこともあり、小山内さんがお願いして直売の実現に至ったという。「kitchen KAMEYA」の店主・大澤明子さんは「おもしろいことに店を使ってもらえるなら大歓迎。浜の町の通りはかつてにぎわいがあった。少しでもにぎわいが生まれるように若い人たちがどんどん挑戦してほしい」と話す。
販売する「つがりあんメロン」の「レノン」(1玉=800円、6玉=4,500円)と「アーバンデリシャス」(1玉=700円、6玉=4,000円)。小山内さんは「形がよくなかったり網目がうまく入っていなかったりする、いわゆる訳あり商品だが、つがりあんメロンには変わりなく糖度16度以上はある」と自信を見せる。
8月11日から販売を始めたが、1日300玉はまだ達成していない。道路沿いで販売を呼びかけていたところ、ヒッチハイクと間違えられたことがあったほか、熱中症のような症状で販売を中止したこともあったという。「目標は1日300玉だが、多くの人に対面でメロンを売りたい」と小山内さん。
「好評であれば続けたい。青森にはさまざまな品種のリンゴやメロンがあり、おいしいのに市場の事情で安く売られることもある。そういった品種の魅力を消費者にきちんと伝えるような仕事にしたい」とも。
8月15日の販売は10時~。以降の販売予定はインスタグラムで発表する。