青森県内にある「リンゴ型のガードレール」が現在、ネットで話題となっている。
「リンゴ型のガードレール」とは、リンゴの形をした横断防止柵のこと。話題の発端は、取材で青森を訪れていた編集ライターのツイッターアカウント「ポルカ社」さんが移動中に見たリンゴのガードレールを「日本で1番可愛いガードレールの可能性ある(原文ママ)」とツイートしたことから。4000以上のリツイート、2万以上のいいねが寄せられた。
リンゴ型のガードレールの正式名称は「アップルフェンス」で、建築や道路の鉄鋼製品メーカー「日鉄建材」が製造・販売を手掛ける。同社北東北営業所(岩手県盛岡市)の担当者は「青森では30年くらい前から導入が始まったご当地フェンス」と説明する。
同担当者によると、アップルフェンスには白・赤・黄・緑の4色があり、主に津軽エリアに設置しているという。現在は2つのリンゴを備えた独立タイプが主流で、以前は連結タイプのアップルフェンスも製造していた。津軽エリア以外の青森県内向けにホタテの形をした横断防止柵も手掛けているという。
同様のご当地フェンスは全国で見られ、山形県ではサクランボ、富山県ではチューリップなど。ご当地の名産などをモチーフにすることが多い。リンゴは長野県にもあるという。同営業所の製品には「アップルフェンス」のほか、格子タイプの歩道用防護柵にリンゴを描くイラストパネルなどもある。
弘前市内には現在、1基だけ「ハートの形」が混ざったアップルフェンスがある。「見つけた人に幸せを呼ぶという企画で設置した。ぜひ見付けてほしい」と同担当者。ほか岩木山の形もあるという。
同担当者は「地域の魅力が伝わるようにと提案しているフェンスなので、他県から訪れた人に魅力を少しでもアピールできてうれしい。地元の人は見慣れてしまった光景かもしれないが、青森らしさを地元の人にも改めて感じてもらえれば」と笑顔を見せる。