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弘前の菓子店「双味庵」リニューアル 3代目店主が再スタート

3代目店主の大和田善嗣さん(左)と大和田優子さん(右)

3代目店主の大和田善嗣さん(左)と大和田優子さん(右)

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 菓子店「御菓子司 双味庵(ふたみあん)」(弘前市住吉町、TEL 0172-32-8491)が2月1日、リニューアルした。

白い外観が特徴の新しい双味庵

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 創業は1942(昭和17)年で初代店主・大和田金蔵さんが同地に開業。金蔵さんは赤いベレー帽をかぶって仕事をし、弘前でチョコレートやアップルパイを初めて売った人という逸話が残る「ハイカラな人物」だったという。店名の由来は「和と洋の2つの味」を意味する。

 現在は3代目店主の善嗣さんと優子さん夫婦を中心に店を切り盛りする。善嗣さんは「初代・金蔵は厄年での開業を周囲から反対されたのを押し通して、弘前に新しいものを取り入れた。私も実は今年厄年。祖父とは似ているところがあるのかもしれない」と笑顔を見せる。

 リニューアルは昨年のゴールデンウイーク明けからスタートした。開業以来の店舗を解体し、新しく店を立て替えた。菓子の工場施設を兼ねていた松森店(松森町)は1月10日まで営業し、リニューアルに合わせて閉店とした。「毎朝作ったものを店に配送していた手間を省くこともリニューアルした理由の一つ」と善嗣さん。

 工事は中学からの幼なじみでアールビルド(山崎)の外崎寛隆さんに依頼。和のテイストを残しつつ気軽に入れるように入り口は段差のないバリアフリーとし、外壁は地元の左官職人らが扇仕上げをしたほか、和菓子のショーケースは改装した。「2代目の父からは有名な会社を紹介されたが、気の知れた人にお願いしたかった。最後まで依頼を受けてくれて感謝しかない」と善嗣さん。

 店内には洋菓子と和菓子に分けたショーケースのほか、カウンター席を設置。ドリンクなども提供できるイートインスペースとしての活用を考えているが、現在のところは未定。新型コロナウイルスの収束後には始めたいという。

 メニューはリニューアル前と同じ。看板メニューの一つ「印度最中(いんどもなか)」はオリジナルの菓子木型をリニューアルに合わせて作り直した。善嗣さんは「石川にあるメーカーとオンラインでやりとりし、食べやすい大きさを1ミリ単位で追求した」と自信を見せる。

 新しくなった工場や店にまだ慣れていないという善嗣さん。「リニューアルにした店舗は老若男女問わず受け入れられると確信している。祖父から続いている店を続け、新しいことにも挑戦していきたい」と話す。

 営業時間は9時30分~18時30分。水曜定休。

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