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弘前学院大で「青い目の人形」展示 8体が92年ぶり「同窓会」

青森県に残る8体の「青い目の人形」を展示。今回見つかった人形は右から4番目

青森県に残る8体の「青い目の人形」を展示。今回見つかった人形は右から4番目

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 弘前学院大学(弘前市稔町、TEL 0172-34-5211)にある「外人宣教師館」で4月27日~29日、特別公開展示「青い目の人形と青森」が開催される。

人形のパスポートと旅券も見つかっている

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 青い目の人形は、1926年に日米関係の改善を目的としてアメリカから日本へ約1万2000体が贈られ、青森県内には220体が届けられた。戦時下で「敵国のスパイ」として処分された一方、県内には現在9体の人形が残り、各所で保管されている。

 同大学の准教授・生島美和さんによると、今年4月に「青い目の人形」のことを地元紙で紹介したところ、青森市在住の女性が「亡くなった夫から預かっていた青い目の人形がある」との情報を寄せたという。「処分を免れて残った人形として、青森では10体目。2010年代に入って見つかったケースとしては国内2例目で珍しい」と話す。

 展示では津軽地方にある7体と今回見つかった人形の計8体を「外人宣教師館」で並べる。「彼女たちの同窓会は92年ぶりになるのでは」と生島さん。「弘前を中心とした津軽地方に人形が多く残っている背景には、100年で40人という宣教師が滞在し、布教活動というより、地域に溶け込み欧米文化を伝えていたからなのでは」と話す。

 期間中、校内中庭広場で障がい者就労支援アンテナショップ「hug work(ハグワーク)」による軽食や雑貨販売や、チアリーティング・パフォーマンス、ハンドベル・ミニコンサートを開催する。生島さんによる解説ツアーは28日・29日12時30分から行う。

 同大学の駐車場はゴールデンウイーク中、無料開放する。生島さんは「弘前公園周辺は混雑し、毎年渋滞が発生している。当校の駐車場を利用して大鰐線で向かうと便利」と呼び掛ける。利用可能時間は8時30分~21時。

 見学無料。

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