桜林公園(弘前市百沢)向かいに5月1日、カフェ「桜林茶寮(さくらばやしさりょう)」(TEL 050-3557-1155)がオープンした。
季節の山菜を使ったランチメニュー「さくらばさんちのお昼ごはん」
「山菜とコーヒーを山で味わえる店」がコンセプトの同店。店主の櫻庭紀美子さんは「自分自身が通いたい場所を目指した」と話す。
きっかけは15年ほど前にフキノトウを櫻庭さん自身で採り、調理したことだったという。「料理はしたことがなかったし、山や森に自生している山菜が食べられる物とも考えたことがなかった。その時食べたフキノトウのおいしさが忘れられない」と話す。「コーヒーも同じ。山で飲んだコーヒーのおいしさに感動を覚えた」とも。
櫻庭さんは事務員として働く傍ら、登山やアウトドア、山菜採りなどに没頭するようになった。「フキノトウを食べた時からお店をやりたいという構想があった。ようやく念願がかなった」と話す。
準備には1年かかったと振り返る櫻庭さん。水道を引くことができず、地下50メートルまで掘り進めて井戸水を見つけた。「岩木山で開業することに変わりはなかった。反対する人や市街を提案する人がいたりしたが、当初から思い描いていたように、自然に囲まれたロケーションでコーヒーや山菜料理を味わってほしい」と笑顔を見せる。
店舗面積は約13坪、客席数は13席。建物はコンテナハウスを海外から取り寄せた。「解体や転売などを考えた場合、コンテナハウスの利便性が高い。こういうスタイルのお店が岩木山に増えるとうれしい」と櫻庭さん。
メニューは、「はんどどりっぷ珈琲」(500円)、「かふぇらて」(650円)、ほうじ茶(600円)、抹茶(お菓子付き・600円)など。スイーツメニュー(600円~)も季節に合わせて用意。ランチ時間(11時30分~14時)には、季節の山菜を使った「さくらばさんちのお昼ごはん」(1200円・限定15食)を提供する。
今後は山菜料理教室なども考えているという。櫻庭さんは「山菜料理はほとんど独学だが、亡くなった母親の手料理の味が記憶に残っている。家庭料理や山菜の魅力を発信していければ」と意欲を見せる。
営業時間は10時30分~18時。火曜・水曜定休。