赤・白・黄・ピンク・紫、色とりどりのツツジが1万5000本も咲き誇る「大鰐温泉つつじまつり」が大鰐町茶臼山公園で5月24日に開幕した。同日、満開も宣言された。
茶臼山公園のツツジは1966年に、大鰐中学校の1年生が入学記念に植樹したことから始まる。その後毎年植樹が続けられ、現在では40種類約1万5000本以上を数えるツツジの名所となった。
今年のツツジは、色の付き方や花の開き具合など、これまでの歴史の中でも五指に入る咲きぶりだという。特に今年ほど色の違いがくっきり出た年は珍しく、冬の雪が早く溶けたことが理由の一つだそうだ。「桜がよく咲く年はツツジもよく咲く」という言い習わしも大鰐にはあるという。
期間中には園内で歌謡ステージやバンドの演奏などが行われる。また、地元特産の大鰐温泉もやしを使った焼きそばをはじめ、さまざまな屋台が軒を連ねる。遠く岩木山を眺めながら抹茶と和菓子が味わえるお茶席も用意されている。
大鰐温泉観光協会副会長の坂本府隆(くらたか)さんによれば、40年近い歴史を経て、親子2代、3代にわたってツツジを植えた家族が増えてきたという。「大鰐というまちで育ててきた祭り。これからも大事にしていきたい」と語る。
ツツジの花は満開から約1週間が見頃。祭りの期間は6月1日まで。