
チャイのテイクアウト専門店「chai stand muka(チャイスタンド ムカ)」(弘前市土手町)が9月1日、オープンした。
チャイはインド式ミルクティーで、同店では店主の秋元名歩さんがインドで学んだレシピを基に、スパイスを入れたマサラチャイを提供する。秋元さんは「インドのチャイ文化を、日常のちょっとした楽しみとして弘前でも提供したい」と話す。
秋元さんは妊娠時のつわりに悩まされた際、唯一食べられたのがスパイスカレーだったことをきっかけにインド料理に傾倒した。2019年に念願かなえインドに初渡航すると、その後もたびたび赴きインドorインド料理への造詣を深めた。
イベント制作やダンスインストラクターなどを行うフリーランスとして、2023年に独立。インドの伝統医学「アーユルベーダ」に使うココナツオイルから着想を得た化粧品の開発を始め、製造所兼交流拠点の設置を考え、インドの街に点在するチャイスタンドに思い至った。
土手町は、幼少期から社会人まで多くの日々を過ごした思い入れのある街だという。「自分にとって幸せな記憶がある場所で、現在は新しい形に変えようと努めている人がいる街。この店が街に足を運ぶきっかけの一つになることで、自分も力になりたい」と意気込む。
チャイ(600円)はシナモン、クローブ、カルダモンをベースに4、5種類のスパイスを用いて煮出し、季節に応じて配合を変化させる。ホットとアイスをそろえ、期間限定メニューも提供する。
秋元さんは「朝に屋台でチャイを飲み、その場の人々と会話を交わして一日を始めるのがインドの文化。オープンして日は浅いが、買いに来たお客さま同士で新しいコミュニケーションが生まれていることがうれしい」と話す。
営業時間は8時~13時。日曜定休。