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青森・西目屋村で「目屋人形」製作体験 後継者不足対策

1体ずつ手作りで仕上げていく人形製作体験の様子

1体ずつ手作りで仕上げていく人形製作体験の様子

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 西目屋中央公民館(西目屋村田代神田)で現在、「目屋(めや)人形」の製作体験を行っている。

目屋人形。3種類の大きさに分かれている

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 「目屋人形」は、白神山地の玄関口にある西目屋村の土産品で、山で作った炭俵を背負い里まで運んでいたとする目屋の女性を表現している。同村では成人式の記念品やイベントの景品などに贈呈することがあり、一家に1体あるとも言われている。

 目屋人形製作部会の前山恵子さんによると、同人形は昭和初期から作られ始め、後継者不足のため一時途絶えたこともあったが、1984(昭和59)年には地元商工会が「村おこし事業」として同会を立ち上げ、復刻した。「当時10人いたメンバーも今や3人までになってしまった」と前山さん。高齢化が進み、若い担い手を作りたいとの思いから製作体験を行っているという。

 目屋人形は、顔、手、足の部分は県外の人形店に外注しているが、それ以外はすべて同村で採れる材料を使っているという。足には同村で採れた稲のワラを詰め、身体には加工した同村産の木材を使う。前山さんは「1体ずつ手作りで、完成までにだいたい2日はかかる」と話す。

 年間約100体のペースで作っており、農閑期を利用して冬期を中心に作っているという。3種類の大きさがあり、大きいタイプは高さ=55センチ、横幅=16センチ、中タイプは高さ=42センチ、横幅=13センチ、小タイプは高さ=27センチ、横幅=11センチ。価格はそれぞれ、大=1万円、中=7,500円、小=2,300円。「小タイプが一番売れている」と前山さん。

 製作体験に参加した弘前大学の日野夏美さんは「炭俵の製作を担当したが、こつを掴めばうまくできるようになった。若い人たちに訴求していくなら、顔を自分で描けるようにしたり、リカちゃん人形とコラボしたりするといった若者向けにPRしてみては」と話す。

 人形は、ビーチにしめや(西目屋村田代神田、TEL 0172-85-2855)、ブナの里白神館(西目屋村田代神田、TEL 0172-85-3011)で販売している。

 製作体験の開催時間は月曜=9時~16時。体験料は無料。申し込みは、同商工会(TEL 0172-85-2828)まで。3月28日まで。

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