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弘前名物・中央市場の大学イモが販売開始-50年にわたり愛され続ける味

山田商店の大学イモは、黒砂糖や水あめではなく白砂糖をまぶしているのが特徴。観光客も珍しがってお土産に買っていくという

山田商店の大学イモは、黒砂糖や水あめではなく白砂糖をまぶしているのが特徴。観光客も珍しがってお土産に買っていくという

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 弘前中央市場(弘前市土手町)内の山田商店が9月19日、大学イモの販売を今年も開始した。

店主の山田修三さん。同店では総菜の販売も行っている

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 同店の大学イモは約50年にわたり市民に愛され続けてきた、季節限定の弘前名物。揚げたイモに黒砂糖や水あめをかける一般的な作り方とは異なり、白砂糖をまぶす。量り売りをすることも特徴的だ。

 同店の店主・山田修三さんは市内の中学校を卒業後、北海道の室蘭で紙芝居の巡業を経て1960(昭和35)年に東京都内で焼き芋の屋台を始めた。上野や御徒町、田端などを拠点に売り歩いたが、長男の誕生をきっかけに1964(昭和39)に帰郷した。

 「弘前でも焼き芋屋を始めようかと思ったが、冬の雪を考えると屋台は効率が良くない。それに焼き芋は冷めるとおいしくない」と山田さん。目を付けたのが、大学イモだった。冷めてもおいしく食べられる大学イモは、北国での商売にうってつけだったという。

 当初は土手町商店街を日中、数カ所移動しつつ大学イモを販売。それから間もなくオープンした同市場の一角に、現在の商店を構えた。「最初の頃は、砂糖の濃度や温度の加減をあんばい良くするのに苦労した」と話す山田さん。今では毎年、大学イモの売り出しが始まるのを市民が待ち望むようになった。最近では、県外に進学・就職した子どもや孫から「あの大学イモが食べたい」とせがまれ、大量に買い付けに来るお客さんも多いという。

 価格は100グラムで150円。販売は4月末(さくらまつり前)まで。

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