弘前のシードル工房が初の自社農地 農家の高齢化・後継者不足背景に

リンゴ農家を目指す女性にせん定の技術を教える

リンゴ農家を目指す女性にせん定の技術を教える

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 弘前シードル工房「kimori(キモリ)」(弘前市清水、TEL 0172-88-8936)が3月23日、初めて自社農地を運営することになった。

せん定を行うキモリの高橋哲史さん

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 弘前のリンゴ農家で構成された「百姓堂本舗」が運営する同工房。リンゴ酒「シードル」の製造販売を行う。社長の高橋哲史さんが「高齢化や後継者不足といったリンゴ農家らの現状を少しでもよくしたい」との思いから2014年に立ち上げた。

 2015年に弘前市がまとめた「農林業センサス 農業経営体調査結果書」によると、同市の基幹的農業従事者は2005年と比較して約2300人減少し、平均年齢は3.1歳上昇。同居の農業後継者がいる農家は10年で約1500戸減少し、耕作放棄地面積は834ヘクタール(東京ドーム約177個分)という。

 同社が取得した農地は2.1ヘクタール。「当社にリンゴ農家として働きたいといった問い合わせを受けることがあるが、現状では農地の取得や技術の会得にハードルが高く、リンゴ農家になることは難しい。発足当初から目指していたが、当社がその受け皿になれば」と意欲を見せる高橋さん。

 「今後は後継者の育成だけでなく、新技術を実験できるような場や同農地を活用したイベント会場にもしていきたい」とも。

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