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弘前の大鰐線の写真を学生らが毎日投稿 駅舎を改修しギャラリー展示も

投稿を続けた弘前大学の清藤慎一郎さん(左)と渡辺由里香さん(右)

投稿を続けた弘前大学の清藤慎一郎さん(左)と渡辺由里香さん(右)

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 弘前でフェイスブックページ「大鰐線ナビ」内の大鰐線写真部が3月4日、活動の目標としていた1年間の写真投稿を終えた。

最初の投稿「今日も仲良し。」。弘前学院大前駅で渡辺さんが撮影した

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 弘南鉄道(青森県平川市)が運営する大鰐線の魅力を発信しようと、昨年3月5日から1日1枚という条件でフェイスブックページ「大鰐線ナビ」で写真を投稿し続けた同活動。弘前大学教育学部に所属する現在3年生の清藤慎一郎さんと渡辺由里香さんが担当した。

 清藤さんは「大鰐線を応援する市民団体『いぬゲーター』の活動に協力したことがきっかけだった」と振り返る。渡辺さんによると、大鰐線の写真6枚を清藤さんに見せたところ、「一度に投稿するのはもったいないから毎日投稿すればいいよ」と軽い気持ちで提案されたことが始まりだったという。「1年を目標に何とかやり終えた。いまは寂しい気持ちが少し」と渡辺さん。

 撮影は授業の合間を見て、大鰐線を実際に利用して撮影した。1回で3枚程度を撮りためるという渡辺さんだが、「いい写真が撮れないときは諦めることもあった」という。

 2人の間には「コジャリティ」という独自の基準があった。渡辺さんは「大鰐線のレトロ感を出しつつおしゃれな写真のこと。コジャリティが高くない写真は投稿しないことがルール」と明かす。

 1年間で1日だけ投稿できなかったことがあった。翌日には投稿できなかった写真を公開したが、心配した「いぬゲーター」の関係者が写真を送ってきたという。「活動を通じて弘前の社会人たちと広く交流することができ、大学だけでは得られないような経験や社会の仕組みを学んだような気がする」と渡辺さん。

 清藤さんは「弘前を離れた人から『昔遊んだ場所だった』『まだあのお店はあるんですね』といったコメントがあり、やり続けてよかった」と笑顔を見せる。渡辺さんは「大鰐線の利用者がこの一年で微増したことがうれしかった」と話す。

 投稿した写真は、2人が提案した中央弘前駅舎内に新設する「ギャラリーまんなか」に展示する。清藤さんは「千年駅の空きスペースを使って写真を小さく展示したいと弘南鉄道に提案したところ断られてしまったが、代案として中央弘前駅の使用許可を頂いた」と驚きを隠せない。

 展示は4月7日からを予定しており、今月下旬から同駅舎にあったラーメン店の空きスペースを改修する。365枚のほか、ボツとなった写真なども含め400枚以上を展示するという。

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