五所川原駅前のコミュニティカフェ「でる・そーれ」(五所川原市大町)で提供している箸入れが現在、ネットで話題を集めている。
話題を集めているのは、「はしいれメロス」と書かれた紙の箸入れ袋で、X(旧ツイッター)のアカウント「しいたけ」さんが「やかましいわ」と12月12日にポストした。1万以上のリポストがあり、「恥じれメロス」「ツッコミ最強」といった反応や五所川原出身で「走れメロス」の作者・太宰治の小説を引用したコメントなどがあった。
「でる・そーれ」で提供している同箸入れは、2008(平成20)年に開催した「走れメロスマラソン」のプレ大会の前夜祭の会場で提供した物。プレ大会を主催した津軽鉄道サポーターズクラブのメンバーで同店店主の辻悦子さんが、2009(平成21)年に出店した同店で再利用できないかと相談したことで提供が始まった。
「廃線の危機にあった津軽鉄道をなんとか盛り上げようと考えたのが『走れメロスマラソン』。大会で何か面白い仕掛けを作りたいと夜な夜な考えて生まれたのがこの箸入れだった」と辻さん。「津軽では飲んだ時に何かが生まれる」とも。
拡散されたSNSの情報を店のSNS担当スタッフから聞いたという辻さんは「過去に当店の商品が話題になったことはあったが、箸入れがまさか話題になるとは。何が話題になるか分からない」と話す。
「しいたけ」さんは京都在住で12月7日~9日に青森に滞在し、趣味のイベントに参加したり京都の友人たちと観光を楽しんだりしたという。「しいたけ」さんは「遠く離れた青森で不思議な縁ができた。『でる・そーれ』に届けばいいなと軽い気持ちで発信した投稿がこんなに見られるとは思わなかった。来年も青森にはお邪魔したい」と話す。