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津軽塗のアウトドア用品製作、弘前出身男性が支援者協力呼びかけ

クラウドファンディングで支援を呼びかけている津軽塗のランタン

クラウドファンディングで支援を呼びかけている津軽塗のランタン

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 弘前出身で仙台在住の「和ぎあ 鳴海屋」店主・鳴海健さんが現在、津軽塗のアウトドア用品製作プロジェクトの支援者を募集している。

津軽塗のランタンシェード

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 製作する物は、アウトドア用コンパクトLEDランタンに使うシェード「こうもり」とエンドキャップ「どんず」。いずれも津軽塗「唐塗り」を施した物となり、津軽塗の魅力と共に生活様式に合った物として利用してもらうことを目的としている。「こうもり」は津軽弁で「傘」を意味し、「どんず」は「尻」を意味する。

 鳴海さんは仙台で会社員として勤める傍ら、大学時代のアウトドア好きの友人と「和ぎあ 鳴海屋」を立ち上げた。オリジナル商品の製作は初めてで、郷土や地元へ貢献することができないかと伝統工芸である津軽塗に着目。「自分が使いたいと思える津軽塗のアウトドアギア開発を考えた」と鳴海さん。

 津軽塗を担当する松山漆工房の松山昇司さんは、弘前で父の跡を継いだ漆塗職人。鳴海さんによると、弘前市役所に勤める知人から紹介されたという。鳴海さんは「昨年11月に初めて工房へ行き、プロジェクトの相談をしたところ、津軽塗の新しい活用の場を得られるのであればと快諾いただいた」と振り返る。

 クラウドファンディングを通じた資金支援者へのリターン品は3種類を用意する。木目を目立たせる「刷り漆(すりうるし)」の技法を施したケヤキ材の「こうもり」と、「刷り漆」に一部津軽塗のヒバ材の「こうもり」、表面全面に津軽塗を施したヒバ材の「こうもり」。いずれも津軽塗の「どんず」とセットにする。

 鳴海さんは「多数のカスタムパーツが出ているが、漆器、伝統工芸品で作られた物はほとんどなく、人と同じ物は使いたくないというキャンパーの『えふりこぎ(見栄っ張りという方言)』な心理をくすぐっていきたい」と笑顔を見せる。

 支援募集は7月20日まで。

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