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弘前の飲食店が営業再開へ 感染対策やサービスの見直しも

1カ月半ぶりに営業を再開したグレンモア店内

1カ月半ぶりに営業を再開したグレンモア店内

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 新型コロナウイルスの影響で営業を自粛していた弘前市内の飲食店で現在、営業を再開する動きが出始めている。

十八番の店内。クイズ席には飛沫防止シートを設置するという

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 青森県内では現在、27人の新型コロナウイルス感染者が発表されているが、弘前市内での感染者は報告されていない。4月17日~5月25日に全国的で発令された緊急事態宣言により、市内でも営業を自粛したり、時間を短縮したりする店が多くあった。

 アニメグッズなどを飾る「居酒屋みくにけ」(弘前市元大工町、TEL 0172-34-8899)は5月7日から通常営業を再開した。4月1日から始めたテークアウトは、5月18日から事前予約制に切り替え、現在は換気を徹底するほか席数を減らし、ランチ営業も行うようにした。

 看板メニュー「唐揚げ」のテークアウトは1日10キロも売れる日があり、自粛期間中の売り上げに貢献したが、店主の三國典聖さんは「5月に入り一日に2、3人程度とかなり落ち着いてしまった」と話す。「テークアウトはあくまでも緊急時の策の一つ。今度は外食や外飲みを応援する必要もあるのでは」とも。

 エンタメ酒場「十八番」(新鍛冶町、TEL 0172-33-2771)は4月8日から自主休業し、現在も休業中。店主のオダギリユタカさんは6月中の営業再開を目指すという。同店はクイズ番組の舞台を模したステージがあり、「早押しイントロクイズ」の体験ゲームが呼び物。県内外から訪れる客もいる。「当店は二次会利用のお客さまが多い。一次会が盛り上がらないことには、客はなかなか入らない」とオダギリさん。

 営業再開に向けて、人数制限やソーシャルディスタンスを守った店内レイアウト、飛沫防止シートなどを設置して、利用客の安全対策を準備する。「現在のステージは5人用のクイズ席を設置しているが、感染防止策として1人用のクイズステージを作ることも考えている」とオダギリさん。

 金曜・土曜のみで営業していたテークアウトは、ドーナツやチーズティーなどのメニューを増やした。外飲みスペースと屋上に客席「BEER TERRACE 18」を用意し、6月上旬オープンを目指す。オダギリさんは「先週末は鍛冶町に人の姿がちらほらと見え、開店する店も増え始めている」と話す。

 弘前駅前にあるスコティッシュバー「BAR GLEN MORE(バーグレンモア)」(TEL 0172-26-5338)は5月26日から営業を再開した。4月9日から自主休業していたため1カ月半ぶりの再開となる。「営業再開初日から多くの常連客に足を運んでもらったことはありがたいが、素直に喜べる状況ではない」と店主の八木橋晋也さん。

 自主休業したのは4月に入り、弘前の人出が少なくなったことから。八木橋さんは「弘前に感染者が滞在したことが分かり、人出が極端に減った。全国では第二波の心配はあるが、弘前の場合、1人目の感染者が現れた時の市民の徹底する自粛の方が心配。状況は刻一刻と変わっているため、安心して営業はできない」と吐露する。

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