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青森発・県産野菜を原料にした「おやさいクレヨン」のワークショップ開催

リンゴ、ホウレンソウ、カボチャ、クリなど、すべて青森県産の野菜・果物を原料にした「おやさいクレヨン vegetabo(ベジタボー)」は、子どもが口の中に入れても安心

リンゴ、ホウレンソウ、カボチャ、クリなど、すべて青森県産の野菜・果物を原料にした「おやさいクレヨン vegetabo(ベジタボー)」は、子どもが口の中に入れても安心

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 野菜・果物を原料にした「おやさいクレヨンvegetabo(ベジタボー)」のワークショップが10月5日、弘前りんご公園内のシードル工房kimori(弘前市清水富田寺沢)で行われた。

おやさいクレヨンワークショップ(1)「おやさいクレヨンができるまで」を説明するキムラさん。手にしているのは、この日初お披露目の青森県産カシス色のクレヨンの試作品

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 「おやさいクレヨンvegetabo(ベジタボー)」は、デザイン事務所mizuiro(青森市古川)の代表・キムラナオコさんが発案した。きっかけは、8歳(当時)になる子どものために安心で安全な文房具を作りたいと考えたこと。2012年3月のことだった。

 子どものころから絵を描くことが好きだったというキムラさんが目を付けたのは、クレヨンだった。子どもが口の中に入れても害のないように、野菜や果物を原料にして、その色をクレヨンにできないかとキムラさんは考えた。

 「クレヨンの作り方を調べ、野菜を用いたクレヨンを実際に作ってみたところ、予想していた以上に出来が良かった」と話すキムラさん。とはいえ、実際に商品化するに当たっては、生産量やコストなどの点で問題が多かった。そこでキムラさんは、クレヨン協会のリストをたどって全国のクレヨン業者をチェック。2013年9月に名古屋のある工場へ飛び込みで相談を持ち掛けた。

 最初は驚いていた担当者も、次第にキムラさんのアイデアに関心を持ち、試作品を作ることに。改良を加え、12月には最初のパッケージ「おやさいクレヨン Season1」が完成。翌14年2月に東京ビッグサイトで開催された東京インターナショナルギフトショーに出展した。

 「全国のバイヤーさんから大変な好評を受け、2週間で予約完売となった」とキムラさん。5月に開発したSeason2では、リンゴを使った「リンゴ」色を追加。季節に合わせた旬の野菜や果物で新色を出していきたいと意気込みも見せる。「いずれは全国47都道府県の野菜を使ったクレヨンを出せれば」とも。すでに県外から複数の問い合わせを受けているという。

 当日のワークショップには親子連れや大学生たちが参加。キムラさん自身が「おやさいクレヨンができるまで」を解説し、実物を使った塗り絵を体験した。市内から姉妹で参加した浅水ももちゃん(8)とりりちゃん(5)は、「野菜や果物の香りがして、すごく楽しかった。本当のリンゴで色が出せるのですごいと思った」と話した。

 同ワークショップを企画したひろさきアフタースクールの境江利子さんは「子どもたちが目の前でおやさいクレヨンを使って塗り絵をしている様子を見て、キムラさんも感動していたようだ。参加していた学生も、キムラさんのような柔軟な発想を持って社会に出ることが大事という発見をしてくれ、子どもから大人まで貴重な経験を積む機会になった」と振り返る。

 おやさいクレヨンは全国の書店・文房具店、ウェブショップなどで販売している。価格は2,000円(税別)。問い合わせはデザイン事務所mizuiro(TEL 017-718-3798、平日10時~17時)まで。

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